現実と理想の乖離
昨今の自分を鑑みてみますと、自分自身に対する現実と理想の乖離が
大きな問題として頭を悩ませているように思われます。
何をしても満たされないというかね。
理想という見えないかたちをあまりにも克明に刻み込みすぎたのでしょうか。
ここ半年、自分自身のこれからについて考えすぎたのかもしれません。
でも良かれと思ってやったのです。
自分の進むべき道を具体化したかった。後回しにしたくなかった。
だからできるだけ視野を広げようと思った。
たくさんの本を読んだ。たくさんの可能世界を描いた。
夢を語ることから逃げないようにした。
具体的なプランを自分にも他人にも話すようにした。
そういった過程の上で自分の方向性も大きく変化した。
それは成長への第一歩であると自信を抱いていた。
しかし、あまりにもあるべき姿、ありたい姿に目を向けすぎた。
そして僕は今、戸惑っています。
細部まで描かれたこの理想という名の絵を前に。
そこに表現された美しさと力強さに圧倒され、
自分自身の矮小さがいたたまれなくなり、
いっそのことこの絵に火を付けてなかったことにしてやろうかとさえ思うのです。
僕がこんな絵を描かなければ、今こんな気持ちにはならなかったのではないか。
惰性にまかせて宙を漂っていればそれで満足だったのではないか。
人は理想を勝ち取ることによって満足を得るのです。
小さな成功体験を積み重ねることによって健康的に成長することができるのです。
そう、だから一段ずつでいいんですよね。
一段一段しっかりと登ればいいだけの話なのです。
でも目の前にはゴールに向けた一段が置かれているわけではありません。
360度あらゆる方角に存在する段差が、僕を睨みつけているように感じるのです。
こっちだ、こっちだ、俺を早く登れ、と数多の段差各々が主張を続けるのです。
僕はあっちを向いたりこっちを向いたりして、
登りかけてはまた落ちてを繰り返し、
結局全然前に進んでいないような気がするのです。
これはとても疲れます。
でも僕はてっぺんにある絵を焼き捨てる勇気もありません。
せっかく描いた絵ですからやっぱり勿体ないのです。
